北米大陸に、フランスとは違うもう一つのフランス語圏があります。カナダのケベック州です。私サイト管理人は、ケベックにはよいイメージしかありません。フランス語圏の本家フランスとパリにはよいイメージと悪いイメージの両方あります。後ほどこの点にも触れます。
カナダなので英語圏なのは間違いないのですが、ケベックに関してはもし可能ならフランス語を駆使して旅できた方が圧倒的に楽しいというのが私の正直な感想です。
フランス語圏は世界にくつかありますが、独立国としてのフランス語圏で欧州文化に近いバックグラウンドを持った国の一つがカナダのケベック州です。ベルギーやスイスはフランスと国境を接していますので、フランスと近い関係にあります。しかし、ケベック州は大西洋を挟んで違う大陸に存在しています。そのためフランス語圏であっても違う何かが醸成されたのでしょう。実際に行って街を歩いてみると、ここは本当に北米大陸なのか、と感じます。北米大陸にありながらケベックだけは何か浮き出た存在でヨーロッピアンテイストが漂います。

シャトー・フロントナックとカラフルなビルが並ぶ通り - ケベック・シティー
私サイト管理人は、カナダのケベック州には思い入れがあります。フランス語圏サイト管理人がなぜフランス語を習得したいと思うようになったか、それはカナダでのエピソードが大きく影響しています。カナダのケベック州を旅した時に接したケベックの人々とのちょっとしたふれあいから、フランス語に対して好印象を持つようになりました。フランス語を話す人は皆とてもいい人たちに違いないと考えるようになりました。サイト管理人のフランス語熱はこれがきっかけとなりました。そういったエピソードも交えながら、この記事ではケベックってどんなとこなのか、何がそんなによいのか、についてお話します。
🍓この記事の目次🍓
- 1 ケベックの人々は本国フランスの人々よりとてもフレンドリーで友好的
- 2 Canada - Québec からの Radio を聞いてみる
- 3 ケベック公式の観光情報はこちらから
- 4 ケベック州は旅行者にとってパラダイス
- 5 モントリオール - montreal(英) - montréal(仏)
- 6 ローレンシャン - Laurentians(英) - Laurentides(仏)、モントリオール近郊の見どころ
- 7 ケベック・シティー - Quebec City - Ville de Québec
- 8 フランス語とケベックのフランス語(québécois)は少し違う
- 9 その後のフランス・パリ訪問でフランス語のイメージは変わる
ケベックの人々は本国フランスの人々よりとてもフレンドリーで友好的
ケベックという場所について述べる前に、ケベックの人々について述べます。とにかくフレンドリーで感じのいい人が多いです。サイト管理人はフランスに初めて行く前に、ケベックに3度行きました。何度いっても印象は変わりません。やっぱりフレンドリーです。モントリオールの人々もさることながら、ケベックシティーの人々のすばらしさが印象的です。日本は近ごろおもてなしの国として売っています。若干それを売り込みネタにしている所は気になりますが、それはさておき、実はおもてなしの国ナンバー1はケベックなのではないかとさえ思います。

ケベックの街並みと人々
ある国を訪問したとき、後になって思い起こすこと、それは人とのふれあいであることが多いです。自然や建造物など、それはもちろん思い出の一つとなりますが、どんな人とどんな話をしたか、その人たちの思い出が、後になってみても真っ先に頭に浮かんでくることが多いです。それだけ行く先々の人々との接触というのは旅において重要なのだとつくづく思います。
パリでカフェに入ってまったりする時間とケベック州でカフェに入ってまったりする時間は、恐らく全く違うものです。同じカフェでも、カフェで過ごす時間も、やっぱりお国柄、土地柄が強く出るのだと思います。私サイト管理人が感じたこの雰囲気を、もし機会があればぜひご自身で、目と耳、五感を使って現地で感じてみてください。
Canada - Québec からの Radio を聞いてみる
まずは、ケベック州からのライブ・ラジオ放送を聞いてみましょう。現地の雰囲気が伝わってきます。いずれもフランス語放送です。サイト管理人はラジオが大好きでして、よくネットで海外ラジオを探して聞いています。ラジオは本当に想像力を掻き立ててくれます。モントリオールから、ケベックシティーから、その他から、いろいろです。ケベックのフランス語(québécois)は本国フランスのフランス語とは少し違います。その辺りにもご注目ください。
モントリオールからのライブ放送です。フランス語放送です。 |
モントリオールからのライブ放送です。フランス語放送です。 |
Université de Montréal の学生さんボランティアによる放送です。 |
CIQI-FMは、ケベック州モンマニーにあるフランス語のラジオ局です。 |
CKIA-FMは、ケベック州ケベック市にあるフランス語のカナダのラジオ局です。 |
ケベック州モントリオールにあるフランス語のカナダのラジオ局です。 RNC Mediaが所有および運営し、スポーツを中心に放送しています。 |
ケベック公式の観光情報はこちらから
ケベック公式の観光情報はこちらからどうぞ。フランス語サイトが開きますが、ももちろん英語やその他の言語に切り替えられます。しかし残念ながら日本語はないようです。
Québec Original: Tourisme et vacances au Québec, Canada
Site touristique officiel du gouvernement du Québec, tourisme, vacances, activités et réservation d'hébergement à découvrir sur Québec Original.
ケベック州は旅行者にとってパラダイス
ケベックの人々の人柄が、ここを訪れる旅人の印象に残ります。そして、典型的な北米の街とはちょっと違う景観や街並み、建造物がそれに加わります。ここがケベックをパラダイスなのかと思わせる一つの大事な要素です。私サイト管理人はそのように感じました。
フランスの海外県・海外領土ではない、独立国としてのフランス語圏の代表格は何といってもカナダのケベック州でしょう。カナダでは英語とフランス語が公用語となっています。ただし、ケベック州を除いては概ね英語圏でケベック州だけがフランス語が中心の州となります。実際ケベック州の公用語はフランス語のみです。英語でもフランス語でも州名はQuébecと綴ります。ケベック州の住人をquébécois(男性), québécoise(女性)といいます。また、ケベック州独特のフランス語の用法をQuébécismesと言います。

欧州感漂うケベック・シティー

ケベックシティーの小道
1500年~1600年あたりにフランスからの入植が進み、入植植民地となりました。ケベックはカナダの一つの州ですが土地は広大で一つの州で日本国土の4倍の面積を占めています。面積は広大ですが人口はモントリオール都市圏に集中しており、人が居住していない地域がほとんどです。ケベック州の観光の中心はモントリオールとケベックシティーです。ケベック州はカナダの州の中では特殊な位置にあります。フランス系住人が大半ということでかつて独立運動が盛んになったりしたこともあります。州の公用語は前述のとおりフランス語のみです。住人自身が英語圏の人達とは一線を画しているようにも見えます。ケベックユニークなyahooサイトもあります。こちらはモントリオールの紹介動画です。
カナダ、ケベック州といえば、大きな都市はモントリオールとケベックシティーです。私サイト管理人がカナダに初めて降り立った場所はモントリオールでした。初めてカナダ・ケベック州を訪れたのは学生のときでした。夏休みを利用して一カ月間かけてカナダを横断するバッグパック旅行をしました。行き先としてカナダを選択した明確な理由はなく、友人からの誘いに軽い気持ちで乗ったくらいのものでした。日本からニューヨークへ飛び、ニューヨークで数日過ごした後モントリオールに入り、そこからバンクーバーを目指して移動する、というざっくりしたプランはあったものの、本当のところは行き当たりばったりと言っていいくらいの無計画旅でした。宿も事前予約など無しの現地調達で、学生時代だったので極力お金をかけずにということでユースなどを中心に宿泊し、時に自炊などをしながらニューヨークからバンクーバーまで横断しました。ニューヨークから最初にカナダに入った都市がモントリオールでした。ニューヨークからモントリオールは一時間くらいのフライトで着いてしまう距離で、とても近いです。
モントリオール - montreal(英) - montréal(仏)
カナダは英語圏と聞いていたので英語で大丈夫なはず(と言っても当時のサイト管理人の英語レベルはかなり低かった...)と思ったのですが、実際にはモントリオールでは英語とフランス語が半々くらいの印象でした。街の中心に言語の境界線があり、ここから東はフランス語、西は英語という風に言語圏が分かれてるんだと教えられ、実際歩いてみてそうなっていることを確認し、なるほどと納得しました。ニューヨークと比べてモントリオールはとてものんびりしているように見えました。

Montrealの通りの風景
小奇麗な街で人の密度も薄く、どこへ行っても人々が愛想良い、そういう印象でした。ニューヨークとのギャップがかなり大きかったのです。ニューヨークはごちゃごちゃした街でエネルギッシュ、それはそれでニューヨークのよいところなのですが、モントリオールとはまるで印象が違います。ケベック州にいるとなんとなく自然にいろんなところで会話が発生していることに気が付きます。ここがニューヨークとの大きな違いです。

カフェの風景 - モントリオール
ニューヨーカーだって決して無愛想ではないですが、ケベック州では例えばレストランに入るとお店の人が気軽にいろいろと話しかけてきます。その流れでいろいろと会話が進行します。一言二言というレベルではなく、けっこうしっかり会話になってしまいます。これはちょっとしたカルチャーショックでした。日本でもアメリカでも出会ったことがない状況が普通に発生していしまいます。日本ではちょっと想像しにくい光景です。もちろんたまにはあるでしょうけど日常の光景ではないはずです。日常的にあちらこちらで、というところがケベック州のユニークなところです。
モントリオールは英語圏が半分で、しかもカナダはアメリカの隣国ですので、アメリカ文化の影響もあります。食べ物については隣国アメリカとの共通点が多いです。とは言ってもいまどきどこに行ってもアメリカにあるものの典型的なものは必ずあるというのが現実なのですが、それ以上に普通のレストランで出て来るものはやっぱり隣国アメリカと近いものがあります。例えばステーキだったりとか、アメリカ風な食べ物はモントリオールには多いです。

モントリオール - ノートルダム大聖堂
やはり新大陸なのでヨーロッパよりはかなり歴史は浅いのですが、ヨーロッパのテイストは北米随一ではないかというくらい色濃くあります。このヨーロッパ感覚とフレンドリーさがケベック州の特徴です。北米大陸の中で、エレガントさを備えたヨーロッピアン文化を感じることができます。
ローレンシャン - Laurentians(英) - Laurentides(仏)、モントリオール近郊の見どころ
モントリオールにはたくさん見どころがあります。モントリオール市内を見るだけでも盛沢山です。モントリオール市外でサイト管理人の一押しはモントリオールの近郊に広がるローレンシャン高原です。ローレンシャン高原とは、モントリオール北西部郊外に広がる広大な高原地帯です。時期が合えば紅葉も見事です。ローレンシャンへのアクセスはレンタカーしかないでしょう。公共交通機関利用は可能ですが、広大なエリアなので利便性を考えればレンタカーしかありません。

ローレンシャン高原の風景
ローレンシャンとはまさに絵にかいた高原そのものです。林、湖、なだらかな山々が絶妙なバランスで配置されています。軽井沢を数千倍大きくスケールアップしたような感じ、と言ったらイメージが湧きます。同じカナダにあるカナディアンロッキーの力強い山々とはまた違う、おだやかな落ち着いた山並みが特徴的です。

ローレンシャン高原の秋
初回の学生時代の気まま旅のときにはローレンシャンには行かなかったのですが、その後社会人になってモントリオールを訪れたときにローレンシャンを旅して、その自然の見事さに大感動しました。ローレンシャン観光局によるプロモーション動画がこちらです。
ローレンシャンはまさにのんびりするための場所です。美しい景観を眺めながらゆったり過ごすのがベストです。時間の贅沢な使い方です。私はこういう時間の使い方が大好きでして、何もしない、ボアっとする、という系統の旅が大好きです。必然的に行く先もそういうことができる場所が多くなります。ローレンシャンを含めたカナダはそういうのにぴったりの場所でした。
モントランブラン - Mont Tremblant
ローレンシャン高原にはMont Tremblant(モントランブラン)というとても美しい、ちょっとメルヘンチックな街もあります。こんな感じの街です。

Mont Tremblant の街並み
ここはスキーリゾートとして有名な場所です。日本で言えば長野県や清里高原あたりの感覚でしょうか。コンパクトで素朴なところです。日本での知名度はそれほど高くないだけに、自分だけのケベックを見つけたい人におすすめです。モントリオールからの距離は130㎞くらいです。
こちらのリンクから、Mont Tremblant(モントランブラン)の公式サイトにいくことができます。
ケベック・シティー - Quebec City - Ville de Québec
ケベック州の中でもケベックシティーは絶対外せない訪問地です。私一押しです。ケベック州を訪れるなら必ず行くべきです。ケベックシティーになるとモントリオールよりフランス語圏であることが、より鮮明になります。もちろんカナダの公用語の一つは英語なので、まあお店関係なら英語は問題ないのですが、一般の人となるとちょっと怪しいところがあるという印象です。まさにフランス語完全優位の場所です。
そして、ケベックシティーは韓国ドラマ「トッケビ」のロケ地として使われています。ドラマに使われた場面が実際に存在しています。後ほどトッケビのロケ地についてもこの記事内で触れます。
人々の好印象度はケベックシティーでさらに上昇
モントリオールで感じたケベック州の人々に感じた好印象は、ケベックシティー(Ville de Québec)でもっと強いものとなりました。何日かのモントリオール滞在中にケベックシティーに行こうという話になりました。手軽で経済的な移動手段はバスでした。モントリオールとケベックシティーはそんなに離れているわけでもなく(と言っても300㎞弱くらいはあったかと)、セントローレンス川に沿ってメープル街道を3時間ほどバスで移動すれば着いてしまう距離です。急に思い立ったので朝モントリオールを発って夜帰るという日帰りとなりました。

ケベックシティーのカフェ
雨がしとしと降っている日で、夏でしたが少し肌寒いくらいでした。ケベックシティーはモントリオールよりかなり小規模な都市です。セントローセンス川の川幅がググッと広くなる起点に位置しています。その先のセントローセンス川はまるで海のような広大な川幅となります。

ケベックの紅葉
ケベックシティーには旧市街という古い町並みのエリアが存在します。旧市街は城壁に囲まれており、歴史を感じさせる美しい街並みとなっています。ケベックシティーは北米の街とは思えないような欧州の香りが漂う街でしす。やはり移民出身国のフランスの影響なのでしょう。

セントローレンス川を挟んで眺めるケベック・シティー
フランス人、とくにパリジャンとは正反対の、穏やかでフレンドリーなケベックの人々
モントリオール発ケベックシティー着のバスを降りて、まず向かった先は旧市街(オールドシティー)でした。旧市街をのんびり見て回った後、昼食のためにレストランに入りました。そこにいた女性店員さんがとてもかわいい人、というより超美人で、学生だったサイト管理人はかなりハッとしてしまいました。しかもとても愛想がよく、ケベック州の人らしく親しげに話しかけてくるのです。いろいろと会話することとなりました。その時写真も撮りました。今でもその写真は持っています。そのお店のオーナーらしき男性も実にフレンドリーで女性と一緒に会話に加わってきました。このときの会話は英語でしたが、ケベック州の人々への好感度が一気に上昇した瞬間でした。この瞬間から「フランス語を話す人=とんでもなくいい人」という先入観がサイト管理人の中に生まれました。これが後々サイト管理人のフランス語習得開始のための原動力となりました。ちょっと大げさですがこのフランス語話者に対する大きな誤解(?)が無かったら、今日のサイト管理人はなかったかもしれません。
フランス語を積極的に習得しようと考えるようになったのはそれから十数年経ってからのことです。なかなか学習を開始するきっかけは掴めませんでしたが、しかしフランス語をいつかは始めたいと考えつつ、その時にいつもケベック州での経験が頭に浮かんできたのは事実です。こんなちょっとした体験がその後の行動の大きな原動力となるんですね。我ながら驚きです。
ケベック、城壁に囲まれた旧市街、中世的な雰囲気のフランス語圏
ケベックの旧市街はとくにヨーロッピアンテイストが色濃いところです。ここをのんびり歩けば本当に北米大陸なのだろうか、と思うくらいです。サイト管理人が訪れた日はあいにくの雨でした。しかし、雨の日であっても味のある街で、傘をさしてでも歩き回りたくなります。城壁越しにセントローセンス川を眺めるのはまた格別です。
ケベックシティーで一番目立っているのはシャトー・フロントナック(Château Frontenac)という建物です。ケベックシティーのランドマークにもなっています。でもこれはシャトー(お城)ではなく、伝統的な高級ホテルです。ホテルの正式名称は「フェアモント・ル・シャトー・フロントナック」(Fairmont Le Château Frontenac)です。

ケベック・シティーのランドマーク、シャトー・フロントナック、実はこれホテルです
韓国ドラマ「トッケビ」のロケ地としても知られているケベックシティー
韓国ドラマ好きなら知らない人はいない「トッケビ」でのシーンでケベックシティーはたびたび登場しています。「トッケビ」(쓸쓸하고 찬란하神 - 도깨비)、正式な邦題は「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」ですが、その中で主人公の一人「チ・ウンタク」と「トッケビ」である「キム・シン」の思い出の地として描かれています。シャトー・フロントナックもしばしば背景として登場しています。ちなみに、前述のお城のようなホテル「フェアモント・ル・シャトー・フロントナック」(Fairmont Le Château Frontenac)は、ドラマ「トッケビ」の中では「キム・シン」がオーナーであるという設定になっています。以下が代表的な「トッケビ」のケベックでのロケ地です。トッケビのシーンを思い出しながら探してみるのも楽しいですね。
- Parc du Bastion-de-la-Reine, シタデル、ケベック要塞(La citadelle de Québec)
- プチ・シャンブラン通り(Rue du Petit Champlain)
- 首折階段(Escalier casse-cou)
- トゥルニーの噴水(Fontaine de Tour)
- パーク サミュエル・ホーランド(Parc Samuel-Holland)
- ピエール・ドゥバ卿記念碑(Pierre-Dugua-De-Mons Terrace)
Parc du Bastion-de-la-Reine, シタデル、ケベック要塞(La citadelle de Québec)
チ・ウンタクとキム・シンが会話をするシーンがよく撮影された墓地のような場所は、シタデル、ケベック要塞(La citadelle de Québec)にあるParc du Bastion-de-la-Reineという公園です。こちらの動画にこの公園が登場しています。
シタデル、ケベック要塞(La citadelle de Québec)にあるParc du Bastion-de-la-ReineをGoogle Mapで見るとこちらになります。
プチ・シャンブラン通り(Rue du Petit Champlain)
キム・シンとチ・ウンタクが赤いドアを超え、時空を超えてカナダのケベックに移動するシーンがあります。このシーンのロケ地として使われたのが、プチ・シャンブラン通り(Rue du Petit-Champlain)です。ちょうど、フェアモント・ル・シャトー・フロントナックの高台からセント・ローレンス川方向に下ってすぐの位置にあります。
おしゃれな小道になっていて、道の両側にレストラン、カフェ、お店が立ち並んでいて、ゆっくり散策するのにちょうどいい小道です。Google Mapのストリートビューで小道をバーチャル散策して、トッケビのロケに使われた時空を超えるための赤いドアを探すのも楽しいですね。
実際の「トッケビ」での映像がこちらです。ここに出てくる赤いドアをGoogle Mapのストリートビューで探してみてください。私は見つけました。
ここに登場する赤いドアをGoogle Mapで探したのがこちらです。ほんの少~しロケ当時と違うところがあるようですが、間違いなくここでしょう。トッケビは2016年製作のドラマなので少し変わっていたとしても不思議はありません。
このドアを超えてケベックシティーに瞬間移動するシーンが最初に出てくるのは、トッケビ第1話の終盤近くです。キム・シンはトッケビなのでもともと瞬間移動する能力がある人なのですが、チ・ウンタクもキム・シンを追いかけて同じドアから瞬間移動してしまいます。キム・シンがチ・ウンタクにそんな能力があることを知り驚いているのがこのシーンです。チ・ウンタクも自分が何をしたのかわからず驚いています。
フランス語とケベックのフランス語(québécois)は少し違う
ここまで、サイト管理人の旅経験と街の人々の雰囲気についてお話しました。ここで少しケベックのフランス語について触れておきましょう。
フランス語とケベックのフランス語(québécois)は少し違います。違う理由は、フランスからケベックへの初期の移民はノルマンディーなど地方出身者が多く、フランス革命の時のフランス語の語形や発音が残っているため、とも、ランス本国のフランス語に比べて英語からの借用語が多いから、とも言われています。
こちらの動画でその違いを比べています。
こちらの動画でもお互い理解しにくいところについて解説されています。
もちろんお互いちゃんと理解できるのですが、東京と大阪の人が話すようなものでしょうか。québécoisは田舎っぽい感じがする、という人もいます。しかし本当に田舎臭いかどうか、それは相当フランス語を使いこなせる人でないと分からないでしょう。発音やイントネーションなど、表現の違いは識別できるかもしれません。しかし、その言葉から都会っぽい、田舎っぽい、○○っぽい、と連想できるかどうかはまた一段二段レベルが違う話です。この感覚があるのなら、フランス語の地域性まで認識できる感覚があることになるので、フランス語文化についてかなり精通している証拠でしょう。ちょっとフランス語を話せるくらいの人がquébécoisを田舎っぽい発音だと言うのならば、たぶんまた聞きしたことを言っているのだと思った方がいいでしょう。
ちょっと話はそれましたが、ケベック州に行ってフランスとの違いを実感するのもおもしろいと思います。機会があれば訪れてみてください。
その後のフランス・パリ訪問でフランス語のイメージは変わる
ケベックを訪れて、何年か後になって満を持してフランス・パリに行きました。ケベック訪問から始まったフランス語話者に対して抱いた好感度は、このときにかなり変わりました。パリとケベックは違います。パリ症候群(パリの現実を見て幻滅すること、日本人女性にその症状が多いという説もあります)とまではいきませんが、フランス語そのものの印象とケベックの印象は別のものなのだ、とわかりました。パリでの体験やパリ症候群についてはこちらの記事でお話ししています。
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パリジャン&パリジェンヌは不親切という定説を検証する=残念ながら事実です
パリの人々は不親切で無愛想、しかもお高くとまっている、という定説があります。このテーマについて掘り下げてみましょう。この記事の内容は、わたくしサイト管理人の実体験やフランス人に直接聞いた話をもとにして ...
興味があれば読んでみてください。ただし、パリの人々の性格に触れたのちも、フランス語への興味はなくなることはありませんでした。むしろ逆で、パリ人というのは何を考えてそうなっているのか、にとても興味が湧きました。そしてその後学習したフランス語はこの疑問への答えを見つけるための手助けとなりました。先入観なくフランス人と接することができるようになり、それはそれでよかったのだと思います。