フランス雑学

カナダ・ケベック州、フランスとは違うもう一つのフランス語圏

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フランスとは違うもう一つのフランス語圏があります。それはカナダのケベック州です。フランス語圏は世界にくつかありますが、独立国としてのフランス語圏で欧州文化に近いバックグラウンドを持った国の一つがカナダのケベック州です。ベルギーやスイスはフランスと国境を接していますが、ケベック州は大西洋を挟んで違う大陸に存在しています。カナダのケベック州には思い入れがあります。フランス語圏サイト管理人がなぜフランス語を習得したいと思うようになったか、それはカナダでのエピソードが大きく影響しています。カナダのケベック州を旅した時に接したケベックの人々とのふれあいから、フランス語に対して好印象を持つようになりました。フランス語を話す人は皆とてもいい人たちに違いないと考えるようになりました。サイト管理人のフランス語熱はこれがきっかけとなりました。このことについてお話します。

ケベックは旅行者にとってパラダイス?

フランスの海外県・海外領土ではない、独立国としてのフランス語圏の代表格は何といってもカナダでしょう。カナダでは英語とフランス語が公用語となっています。ただし、ケベック州を除いては概ね英語圏でケベック州のみがフランス語が中心の州となります。実際ケベック州の公用語はフランス語のみです。英語でもフランス語でも州名はQuébecと綴ります。ケベック州の住人をquébécois(男性), québécoise(女性)といいます。また、ケベック州独特のフランス語の用法をQuébécismesと言います。

1500年~1600年あたりにフランスからの入植が進み、入植植民地となりました。ケベックはカナダの一つの州ですが土地は広大で一つの州で日本国土の4倍の面積を占めています。面積は広大ですが人口はモントリオール都市圏に集中しており、人が居住していない地域がほとんどです。ケベック州の観光の中心はモントリオールとケベックシティーです。ケベック州はカナダの州の中では特殊な位置にあります。フランス系住人が大半ということでかつて独立運動が盛んになったりしたこともあります。州の公用語は前述のとおりフランス語のみです。住人自身が英語圏の人達とは一線を画しているようにも見えます。ケベックユニークなyahooサイトもあります。こちらはモントリオールの紹介動画です。

サイト管理人が学生のころに一カ月間かけてカナダを横断するバッグパック旅行をしました。行き先としてカナダを選択した明確な理由はなく、友人からの誘いに軽い気持ちで乗ったという程度のものでした。日本からニューヨークへ飛び、ニューヨークで数日過ごした後モントリオールに入り、そこからバンクーバーを目指して移動する、というざっくりしたプランはあったものの、本当のところは行き当たりばったりと言っていいくらいの無計画旅でした。宿も事前予約など無しの現地調達で、学生時代だったので極力お金をかけずにということでユースなどを中心に宿泊し、時に自炊などをしながらニューヨークからバンクーバーまで横断しました。ニューヨークから最初にカナダに入った都市がモントリオールでした。

カナダの人はとてもフレンドリーな印象

カナダは英語圏と聞いていたので英語で大丈夫なはず(と言っても当時のサイト管理人の英語レベルはかなり低かった...)と思ったのですが、実際にはモントリオールでは英語とフランス語が半々くらいの印象でした。街の中心に言語の境界線があり、ここから東はフランス語、西は英語という風に言語圏が分かれてるんだと教えられ、実際歩いてみてそうなっていることを確認し、なるほどと納得しました。ニューヨークと比べてモントリオールはとてものんびりしているように見えました。小奇麗な街で人の密度も薄く、どこへ行っても人々が愛想良い、そういう印象でした。ニューヨークとのギャップがかなり大きかったのです。ニューヨークはごちゃごちゃした街でエネルギッシュ、それはそれでニューヨークのよいところなのですが、モントリオールとはまるで印象が違います。ケベック州にいるとなんとなく自然にいろんなところで会話が発生していることに気が付きます。ここがニューヨークとの大きな違いです。ニューヨーカーだって決して無愛想ではないですが、ケベック州では例えばレストランに入るとお店の人が気軽にいろいろと話しかけてきます。その流れでいろいろと会話が進行します。一言二言というレベルではなく、けっこうしっかり会話になってしまいます。これはちょっとしたカルチャーショックでした。日本でもアメリカでも出会ったことがない状況が普通に発生していしまいます。日本ではちょっと想像しにくい光景です。もちろんたまにはあるでしょうけど日常の光景ではないはずです。日常的にあちらこちらで、というところがケベックのユニークなところです。

ケベックシティーはまさにフランス語圏

そしてこの傾向はケベックシティー(Ville de Québec)でもっと強いものとなりました。何日かのモントリオール滞在中にケベックシティーに行こうという話になりました。手軽で経済的な移動手段はバスでした。モントリオールとケベックシティーはそんなに離れているわけでもなく(と言っても300㎞弱くらいはあったかと)、セントローレンス川に沿ってメープル街道を3時間ほどバスで移動すれば着いてしまう距離です。急に思い立ったので朝モントリオールを発って夜帰るという日帰りとなりました。雨がしとしと降っている日で、夏でしたが少し肌寒いくらいでした。ケベックシティーはモントリオールよりかなり小規模な都市です。セントローセンス川の川幅がググッと広くなる起点に位置しています。その先のセントローセンス川はまるで海のような広大な川幅となります。ケベックシティーには旧市街という古い町並みのエリアが存在します。旧市街は城壁に囲まれており、歴史を感じさせる美しい街並みとなっています。ケベックシティーは北米の街とは思えないような欧州の香りが漂う街でしす。やはり移民出身国のフランスの影響なのでしょう。

フランス人、とくにパリジャンとは正反対の、穏やかでフレンドリーなケベックの人々

モントリオール発ケベックシティー着のバスを降りて、まず向かった先は旧市街(オールドシティー)でした。旧市街をのんびり見て回った後、昼食のためにレストランに入りました。そこにいた女性店員さんがとてもかわいい人、というより超美人で、うぶな学生だったサイト管理人はかなりハッとしてしまいました。しかもとても愛想がよく、ケベック州の人らしく親しげに話しかけてくるのです。いろいろと会話することとなりました。その時写真も撮りました。今でもその写真は持っています。そのお店のオーナーらしき男性も実にフレンドリーで女性と一緒に会話に加わってきました。このときの会話は英語でしたが、ケベック州の人々への好感度が一気に上昇した瞬間でした。この瞬間から「フランス語を話す人=とんでもなくいい人」という先入観がサイト管理人の中に生まれました。これが後々サイト管理人のフランス語習得開始のための原動力となりました。ちょっと大げさですがこのフランス語話者に対する大きな誤解(?)が無かったら、今日のサイト管理人はなかったかもしれません。

フランス語を積極的に習得しようと考えるようになったのはそれから十数年経ってからのことです。なかなか学習を開始するきっかけは掴めませんでしたが、しかしフランス語をいつかは始めたいと考えつつ、その時にいつもケベック州での経験が頭に浮かんできたのは事実です。こんなちょっとした体験がその後の行動の大きな原動力となるんですね。我ながら驚きです。

この時に始まったフランス語話者に対して抱いた好感度は、のちにパリを訪れた際に無残に打ち砕かれました。パリとケベックはまるで違います。パリ症候群というやつです。パリ症候群についてはこちらの記事

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でお話ししています。興味があれば読んでみてください。ただし、パリの人々の性格に触れたのちも、フランス語への興味はなくなることはありませんでした。むしろ逆で、パリ人というのは何を考えてそうなっているのか、にとても興味が湧きました。そしてその後学習したフランス語はこの疑問への答えを見つけるための手助けとなりました。先入観なくフランス人と接することができるようになり、それはそれでよかったのだと思います。

フランス語とケベックのフランス語(québécois)は少し違う

フランス語とケベックのフランス語(québécois)は少し違います。違う理由は、フランスからケベックへの初期の移民はノルマンディーなど地方出身者が多く、フランス革命の時のフランス語の語形や発音が残っているため、とも、ランス本国のフランス語に比べて英語からの借用語が多いから、とも言われています。

こちらの動画でその違いを比べています。

こちらの動画でもお互い理解しにくいところについて解説されています。

もちろんお互いちゃんと理解できるのですが、東京と大阪の人が話すようなものでしょうか。québécoisは田舎っぽい感じがする、という人もいます。しかし本当に田舎臭いかどうか、それは相当フランス語を使いこなせる人でないと分からないでしょう。発音やイントネーションなど、表現の違いは識別できるかもしれません。しかし、その言葉から都会っぽい、田舎っぽい、○○っぽい、と連想できるかどうかはまた一段二段レベルが違う話です。この感覚があるのなら、フランス語の地域性まで認識できる感覚があることになるので、フランス語文化についてかなり精通している証拠でしょう。ちょっとフランス語を話せるくらいの人がquébécoisを田舎っぽい発音だと言うのならば、たぶんまた聞きしたことを言っているのだと思った方がいいでしょう。

ちょっと話はそれましたが、ケベック州に行ってフランスとの違いを実感するのもおもしろいと思います。機会があれば訪れてみてください。

 

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