フランスのメディアから フランス語応用編 時事フランス

フランス株式市場:政局の暗雲がCAC 40の重し、という記事を読み解く

更新日:

Sponsored




フランス株式市場の状況を読み取ってみましょう。日本に居ながらにしていかにフランス居住のような状況をシミュレーションできるか、がこのブログのテーマですので、暮らしに関わるありとあらゆるテーマを題材にしたいと思います。ル・フィガロ(Le Figaro)にこんな記事がありました。

La dégradation du climat politique en France peut-elle peser sur le CAC 40 ?

(フランスの)政治的な暗雲がCAC 40の重し?

まずCAC 40ってなんだ?という話でしょうか。CAC 40とはフランスの株式指数です。こちらにWikipédiaの立派な説明がありますので、筆者の下手くそな説明よりそちらを参照してもらった方が断然よいです。日本語のWikipediaの説明もあります。CAC 40とはフランスの株価指数、つまり日本での日経平均株価やTOPIXに相当するものです。では「政治的な暗雲」とは何を意味するのでしょうか。記事の文章を読めばだいたいわかります。

Sophie Chauvellier, gérante chez Dorval AM, estime que la probabilité d’une élection de Marine Le Pen au second tour est limitée. Compte tenu du manque de fiabilité des sondages, les investisseurs restent malgré tout sur leurs gardes.

Sophie Chauvellier, gérante du fonds Multi-Actifs International Flexible chez Dorval AM, estime que «la radicalisation de la vie politique dans les pays développés, en partie liée au contrecoup de la crise financière de 2008, n’a fait que s’accroître ces dernières années. 2016 a vu les élections et les référendums se succéder: Brexit, élection de Donald Trump aux États-Unis, referendum italien, déjouant ainsi tous les pronostics et déstabilisant temporairement les marchés financiers».

「途上国での政治の急進化はある意味2008年の金融危機と無関係ではないが、この頃増加の一途である。」と言っています。「2016年は選挙や国民投票が立て続けにあった年だった。」と続いています。ブレグジットや米国の大統領選、イタリアの国民投票、などを挙げています。つまり国民・主権者がどんな選択をしたかという意味においてとても重要な投票が世界各地で実施されました。そして「あらゆる予想を裏切り、(逆の結果が出たことで)金融市場を一時的に不安定にした。」と続いています。

ここでいう「あらゆる予想を裏切り」については、フランス語云々ということではなく、昨年世界を駆け巡った衝撃的な投票結果の事を指しています。世界をあっと驚かせた最初の出来事は英のEU離脱を問う英国の国民投票でした。いわゆるブレグジット問題です。まさか英国がEUを離脱しないだろうと思っていたら大方の予想を裏切り離脱派が勝利し、その結果株式市場をほんの一瞬だけ震撼させました。株価はほんの一瞬暴落し、その後驚異的な暴騰を見せました。その時に起こったことは、まずEU離脱派が有利になるにつれ時差的なところで世界に先駆けて取引される日本市場において株式は大暴落しました。英国のEU離脱を日本市場はネガティブにとらえました。しかし欧米市場の反応は全く逆で、日本市場が引けてからの欧米市場オープン直後こそ下落しましたが、その後切り返し大暴騰の幕開けとなりました。そしてこれと全く同じことが米大統領選挙でも起こったのです。誰もがヒラリー・クリントンの勝利を予想していたにもかかわらず、実際に勝利したのはドナルド・トランプでした。米の不動産王でありテレビでリアリティーショーのホストも務めた人物で、過激な発言や問題のある行動で散々物議をかもしたトランプ氏が勝利してしまったのです。トランプの勝利が確実視されるニュースが流れるにつれ、この時の日本の株式市場は大暴落でした。しかし欧米市場が取引開始となると、また逆のことが起こったのです。ブレグジットのときと全く同じです。そしてその後現在に至るまでとトランプ・ラリーとやらが現在に至るまで続いています。

こういった昨年の株式市場の動きが背景となり、フランスでもFN(国民戦線、 反EU・移民排斥を掲げる極右政党)の党首のマリーヌ・ルペン氏がそこそこの支持率を得たりしたことで、2016年のような値動きの荒い相場展開が繰り返されるのではないかという懸念を市場関係者は持っている、これこそがこの記事の背景となります。昨年の記憶がまだ抜けきらず、もし極右の国民戦線が勝利するようなことになったら株式市場で何が起こるのか誰も予想できず、皆固唾をのんで見守っている、という状況をこの記事は描写しています。

昨年の金融市場は確かにブレグジットや米大統領選をネタにした暴落・暴騰を繰り返した一年でした。そして今それがフランスで再現されるのか、という懸念が広がっている、これがこの記事のテーマになります。こういった政治的不透明感が株式市場の重しになっている、という記事です。まさに今のフランスを知ることができる記事の一つですね。

ad1

ad1

おすすめ記事一覧

1

フランス語字幕付きの映画のDVD・Blu-rayを入手する方法をご紹介します。フランス語のセリフを理解するために、フランス語の字幕がとても役に立ちます。日本国内で売られているものや、海外から簡単にネッ ...

2

Amazon.frを活用してフランスで売られているものを個人輸入する方法をご紹介します。ネットが発達した現代においては、もはや海外からの個人輸入は難しいものではなりました。わずか数クリックで海外製品の ...

3

家でのんびりしながらフランス語の旅行気分を味わいましょう。海外に出かけたくてもそう気軽に行けるものではありません。旅行はそれなりに費用が掛かります。ならば自宅や国内でその気分を味わえないものか、世界中 ...

4

こちらの記事「ゼロから始めるフランス語 - スタートダッシュ最短3週間で基礎作り!」で取り上げたスタートダッシュに成功した人、それだけですでに5級合格にかなり近づいています。仏検5級合格5合目まで到達 ...

5

仏検5級合格者が仏検4級合格のためにステップアップすべき点についてまとめています。仏検5級との差分は何なのかという観点でコンパクトにまとめています。仏検4級では何が要求されるのかざっくりと理解するため ...

-フランスのメディアから, フランス語応用編, 時事フランス

Copyright© 日本を出ずにフランス語を独学で学ぼう! - Apprenons le français au Japon! , 2018 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.