このブログのテーマは日本に居ながらフランス語のレベルを上げることです。日本で生活する我々の日常にはフランス語は溢れていません。ここがフランス語圏で暮らす場合との大きな差です。ならば自分で積極的、能動的にどのような状況を作り上げるしかありません。その一つの方法をご紹介します。
🍓この記事の目次🍓
語学の4大要素、能動的な要素とは?
フランス語に限らず、すべての語学習得には4つの要素があります。
- 読む
- 聞く
- 書く
- 話す
この4つです。理想はこの4つの要素を均等に学習することです。ところが日本で語学学習しているとどうしても最初の2つ「読む・聞く」に偏ってしまいがちです。これは環境的な状況からどうしてもこうなってしまうのです。「読む」と「聞く」の共通点は受け身であることです。他人が発信している情報を受動する行為が「読む・聞く」です。自分から情報を発信する行為ではありません。一方、「書く・話す」はその逆で自分から相手に物事を伝えるための能動的な行動です。我々が日本で語学を習得しようとするときにはどうしても「書く・話す」をおろそかにしてしまいがちです。フランス語圏に行けばこの点が劇的に改善されるので、フランス語圏に居住することはフランス語学習において圧倒的に優位な立場に立つことができます。日本居住の学習でとくに難しいのは「話す」です。なかなか話す機会というのは得難いものです。それは相手が必要だからです。日本での学習で一番難しいのが「話す」相手を見つけることです。
しかし、フランスに行けないからといって「話す」練習ができないと考える必要はありません。工夫次第で機会を得ることができます。ただしここは多くの場合若干のコストを覚悟する必要があります。ゼロコストで話す機会を得ようとしたらどうしてもフランス語がネイティブの人と知り合いになり、その人と会話をする必要があります。しかし残念ながらその機会を得るのは難しいと言わざるを得ません。このごろはインバウンドが盛り上がり、日本を訪れる外国人も多くなりました。日本に居住しているフランス語圏の人も増えています。しかし、だからといって皆が彼らと知り合いになれる機会がどれだけあるか、と問われれば、残念ながらいまだに極小と言うしかありません。これはある意味男女の出会いよりも機会が少ないかもしれません。ここで要求されること、それは自分から機会を取りにいくことです。ではどうやって機会を取りにいくのか、筆者が考える有効な方法をご紹介しましょう。
観光ボランティアに参加してフランス語で情報を発信する
観光ボランティアというものがあります。日本を訪れる外国人へのガイドサービスです。自治体や非営利団体が運営しているサービスで、日ごろ学習した語学を生かして外国人旅行者をガイドする場となっています。以下は東京の例です。
こういった活動に参加すれば必然的に会話をすることになりますので、会話の機会を得られます。
皆さん、浅草に行ったことはありますか?浅草は外国人が多く訪れる日本有数の観光地です。そしてお土産物を売るお店もたくさんあります。そして、驚くなかれ、仲見世通りの観光客相手のおみやげ物やさんの店員さん、下町のおばちゃん風の店員さんでもしっかり英語を使いこなします。観光客にいろいろガイドをしなければならない、という職業上の必然性が店員さんたちのモチベーションになります。観光ボランティアに参加すれば主体的に観光地の説明をすることになりますので「話す」機会としては申し分のないものです。外国人が訪れることが多い観光地ではこういったサービスが導入されています。ただし、こういったサービスはやはり観光地としてある程度名の知れたところに限定されていまいますので、そうではない場所に居住の人にとっては機会が少ないかもしれません。それから、当然ある程度の語学力は要求されます。要求されるレベルはサービス提供団体によって違いますので、参加を検討するのであれば事前に確認することをお勧めします。場合によっては帰国子女クラスのレベルを要求される場合もありますので、中級レベルの人にとってはハードルが高いかもしれません。しかしだからといって諦めることはありません。そこまで高いレベルを要求しないケースも存在します。それはボランティアを募集する団体によって異なりますので、関心のある団体がありましたら問い合わせてください。
こういうサービスに参加することで自らの語学力を上げていくのはとても実践的で有効な手段です。おそらくモチベーションとしても最高のものになります。ただし積極的に挑戦するスタンスで臨まないといけないので、そこに自信がない場合にはお薦めしません。何事もチャレンジ精神が大事です。失敗しても失うものは何もありません。チャレンジしてみては?
オンライン会話サービスでフリーディスカッション
最近はネットの発達のおかげでオンラインでしかもマンツーマンで語学を学習できるサービスが多く登場しています。英語ではかなりサービスも充実してきています。例えばDMM.comが提供するDMM英会話やレアジョブなどです。これらのサービスの利点はまず単価が非常に安く設定されておりコスト面での優位さが際立っていることです。さらにサービス時間が24時間365日であったりと忙しい人でも自分の時間帯で学習できることです。ここが一般的な英会話学校との大きな違いです。
英語だけかと思いきやフランス語ネイティブ講師とともにフランス語を学習できるところがあります。こちらitalki オンライン語学学習サイトではフランス語を学習することができます。自宅や好きな場所で好きな時にマンツーマンのレッスンを受けることができます。とくに、聞く・話す、に有効なのは間違いありません。講師は地球上のあちこちにいます。フランス本国のフランス人とは限りません。ブラジルに住んでいるフランス人かもしれません。ケベックの人かもしれません。いろいろな人といろいろな話ができて楽しいですよ。
1レッスンごとに料金を支払いますので、最初のハードルがとても低いのも魅力です。語学の実力アップにネイティブと話すのが有効なのは間違いありません。日本でも、会話学校を見つけにくい都心から離れた地区にお住まいの方にはおすすめの方法です。なお、italkiでは自分が講師になることも可能ですので興味があれば調べてみてください。日本語講師をしながら外国語を学習するということも可能です。
さて、ここからが重要です。ただ単にオンライン会話サービスに入会して講師が用意した教材を使って受動的なレッスンを受けていても、まあ無駄とはいいませんが何だか勿体ないですね。どうせなら自分でこれについて教えてくれとか文章を提示したりテーマを提示して、それについてフリーで意見交換交換したりとか、超能動的に活用したほうが遥かに有益です。あるいは自分が何かテーマを決めて説明する立場に立つとか、自分が情報発信する側に回るシミュレーションをすべきです。お金を出しているのはあなたなのですから自分に都合のいいようなレッスンを要求してもいいんじゃないでしょうか。実用レベルへの近道はフランス語を実用するしかありません。せっかくネイティブのフランス語話者がネットの向こうに鎮座しているのですからそれを利用しない手はないですよね。受動的に相手の提示するものを受け入れているだけでは永久に実用レベルには到達しません。オンライン会話サービスの利用方法を自分で考えて使ってみてはいかがでしょうか。
マンツーマンの個人語学講師を探す
一般的な語学会話学校に比べてコスト面と柔軟性の点で優位なのが、会話学校に属さずにフリーの立場でレッスンを提供するネイティブの講師を見つけるサービスを利用することです。日本在住の外国人がアルバイトとして母国語のレッスンを提供している場合があり、それを紹介するサービスがいくつか存在します。そういったものを利用するのも一つ有効な手段です。一般的な会話学校と比べればコスト的には安く済みますが、ただしオンライン会話サービスよりはかなり割高となります。広告の場を提供する仲介業者は、講師を探している人から紹介料をもらうことでサービスを提供しています。仲介業者は、海外から日本に留学している人や、その他の理由で日本に滞在している人が、個人的にフランス語のレッスンを提供する広告を出す場を提供しています。
注意しなければならないのは、こういった情報を仲介するサービス主体はレッスン自体の内容を保証する立場はとらず、あくまでレッスンを提供したい人と外国語の先生を探す人の間に立ち、仲介するようなサービスとなります。したがって、紹介された講師に当たり外れがあることは覚悟しなければならず、中には怪しげなレッスン広告もありますので、もし利用するのであればそういったリスクがあることは承知の上で利用してください。ある程度リスクは承知の上でそれを楽しめる人向きのサービスです。
マンツーマンの講師を見つけることができたら、ここからはオンライン会話サービスのケースと同じです。自分から主体的にやることを提案すべきでしょう。講師から提示された教材ベースのレッスンでは効果半減です。自分からディスカッションを吹っ掛けるくらいの勢いでやってください。
まとめ
ここに挙げた以外でも日本に居ながらにして「話す」ことを学習できる方法はあるでしょう。どんな方法であろうともやはり自分から機会を取りに行く能動的な行動がポイントとなります。そもそも「話す」こと自体がとても能動的な行為であり、それを学習するためにはまず姿勢そのものが能動的でなけれなならない、ということを十分に理解してください。能動的に行動したときに初めて「話す」世界が開けます。
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